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校長先生の話 [校長先生]

朝会の話 3月3日

おおかみに育てられた少女

校長 清水晶子


 今日は、ひな祭り、そして今週の6日はこの間の朝会のときにお話ししたように、啓蟄です。

どんな意味だったか覚えていますか。

そうです。土が暖かくなって、冬眠していた虫が穴から出てくるということでしたよね。

まだ寒い日がありますが、三寒四温といって、寒い日が3日続くと暖かい日が4日続きだんだん暖かくなります。

春はそこまで来ています。

 今日はおおかみに育てられた少女の話をします。

 今から約100年前、インドであった本当の話です。

イギリスのある神父さんが、近くの村にキリスト今日を広めに行った時のこと、

その村人から、近くの山に見たことのないような狼に似た動物がいるという話を聞きました。

神父さんが調査してみると、がけの中から、

狼に混じって体は人間のようだけれど、顔は毛で覆われていて、

四つ足で移動するふしぎな動物を見つけました。

 その不思議な動物を捕まえて見るとそれは二歳と八歳ぐらいの女の子でした。

 この二人は、狼に育てられていたのです。

年下の少女はアマラ、年上の少女はカマラと名付けられ、発見した牧師さんのところで育てられることになりました。

この二人は、日本足で立つことが出来なく、四つ足で走り、

地面に置かれた皿から手を使わずに犬のようにぺろぺろなめる、真だ鳥の肉をむさぼり食い、

人が近寄ると、うなり声をあげ、夜には遠吠えをしました。

闇夜を怖れず、闇夜でもものを見ることが出来たそうです。

本当に狼そっくりだったそうです。

 神父さんは、この二人を連れて行き、一生懸命ミルクを与えたり、言葉掛けをしたりして育てましたが、

なかなか人間の生活にはなじめませんでした。

年下のアマラは発見されてから、1年足らずで死んでしまいました。

でも年上のカマラは、二年後には両足で遭って歩くことができ、ことばも少しずつ覚え、

だんだんと人間らしい行動がとれるようになってきて、約9年間生き続けました。

亡くなる頃は、3,4歳の子どもと同じような行動がとれ、喜んだり、涙を流して悲しんだりするようになったとのことです。

 ところで、人間は他の動物と違うことは、言葉を持っているということです。

結局カマラはことばを覚える時期に狼に育てられたので、50ぐらいのことばしか覚えなかったそうです。

皆さんは、人間で生まれてきて、人間に育てられたから、今こうしていられます。

人間の赤ちゃんは、狼に育てられれば、狼のようになってしまうのです。

皆さんは赤ちゃんの時、いっぱいことばを教えてもらって、

いっぱいまねをして、今人間として生きているわけです。

犬やネコは人間に育てられても人間になることは出来ませんね。

人間は生まれてきたばかりの時は、本当に無力で他の力が亡ければ育たないけれども、

多くの人の教えで、頭のいい、何でも作り出せる人間になるのです。

皆さんは、これからも、多くの人の教えで、もっともっと成長していく訳です。

人間として、もっと成長していくためにも、素直に吸収してほしいと思います。

 今日は、狼に育てられた少女のお話をしました。

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